AIへの指示「プロンプト設計」を勉強した備忘録

目次

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  1. なぜプロンプトで結果が変わるのか
  2. マークダウン方式:構造で伝える
  3. XML方式:役割と文脈を切り分ける
  4. 文章力:曖昧さを排除する書き方
  5. 3つの技術を組み合わせる
  6. まとめ:現場で使える3原則

なぜプロンプトで結果が変わるのか

AIに同じことを聞いても、指示の書き方によって出力の質は大きく変わります。「要約して」と書くのと、「300字以内で、箇条書き3点にまとめて、専門用語は使わず現場担当者向けに書いて」と書くのでは、結果が別物になります。

プロンプトは「お願い文」ではなく「設計書」です。仕様が曖昧な設計書から良い成果物は生まれません。この記事では、すぐ使える3つの技術を解説します。


マークダウン方式:構造で伝える

マークダウン記法を使うと、AIが「どこが何の情報か」を一瞬で判断できます。文章として書くより、見出し・箇条書き・コードブロックを使った構造化が効果的です。

基本の型

✕ 改善前(悪い例)

このコードをレビューしてください。
バグがあると思います。
Pythonです。動きません。

◎ 改善後(良い例)

## 依頼
以下のPythonコードをレビューしてください。

## 状況
- 実行環境: Python 3.11
- 問題: 関数が常にNoneを返す

## コード
```python
def calc(x, y):
  result = x + y
```

## 期待する出力
原因と修正案を教えてください。

使うべき記法と使いどころ

  • ## 見出し — 依頼・背景・条件・出力形式などのセクション分け
  • - 箇条書き — 複数条件や前提を羅列するとき
  • バッククォート — コード・ファイル名・コマンドを本文に混ぜるとき
  • コードブロック — 実際のコードやJSONを渡すとき(言語名を指定すること)

注意点
見出しが多すぎると逆効果です。短い依頼なら箇条書きで十分です。構造化は「AIが迷わないため」が目的であり、形式の美しさのためではありません。


XML方式:役割と文脈を切り分ける

XMLタグは「この情報は何者か」をAIに明示する技術です。特に複数の情報を同時に渡すとき、タグで囲むことで混在を防げます。Claude系のモデルはXMLタグに特に敏感で、精度が上がりやすいです。

基本の型

<task>
  以下の報告書を要約してください。
</task>

<context>
  対象読者: 現場を知らない管理職
  文字数: 200字以内
  トーン: 簡潔・断定的
</context>

<document>
  [要約対象のテキストをここに貼る]
</document>

<output_format>
  - 結論(1文)
  - 根拠(箇条書き2〜3点)
  - 次のアクション(1文)
</output_format>

タグ設計の原則

  • タグ名は英語・小文字・スネークケースで統一します(例: output_format
  • 役割ごとに1タグ。1つのタグに複数の意味を詰め込まないようにしましょう
  • 入力データは必ず documentinput タグで囲みます。指示文と混在させないことが重要です
  • 出力形式は output_format タグで毎回明示する習慣をつけましょう

Tips
繰り返し使う処理(週報生成、クレーム対応文案など)はXMLテンプレートとして保存しておきましょう。変数部分だけ書き換えれば毎回使い回せます。

マークダウンとXMLの使い分け

方式 向いている場面
XML 長い文書を渡すとき/役割を複数定義するとき
マークダウン 短い依頼・日常会話的な用途/コードを含む依頼
どちらでも 構造が必要なすべての場面

文章力:曖昧さを排除する書き方

形式だけ整えても、中身の言葉が曖昧なら結果は変わりません。「いい感じに」「わかりやすく」「詳しく」といった表現はすべてAIの解釈に委ねることになります。

曖昧語を具体語に変換する

✕ 曖昧な表現(悪い例)

わかりやすく説明して
詳しく書いて
簡潔にまとめて
いい感じに修正して
プロっぽく書いて

◎ 具体的な表現(良い例)

中学生でもわかる言葉で、具体例を1つ入れて
A4で1ページ分(約800字)を目安に
3点以内の箇条書きで、各20字以内
句読点を統一し、語尾を体言止めに
業界誌の記事調で、第三者目線で書く

「制約」を先に書く

人間への依頼と同様、AIへの指示も「やってほしいこと」より「やってほしくないこと」を先に書くと精度が上がる場合があります。

## 制約
- 英語は使わない(すべて日本語で)
- 箇条書きは使わない(文章で書く)
- 結論は最後に書く(PREP法は不要)

## 依頼
以下の製品説明文をリライトしてください。

ペルソナを指定する

AIに「誰として回答するか」を指定すると、トーン・語彙・視点が揃います。

<role>
  あなたは20年キャリアのITエンジニアです。
  現場経験をもとに、実務的な観点から回答してください。
  推測で答えず、不明な点は「確認が必要」と明示してください。
</role>

やりがちなミス
「〜してください」を連発すると、どれが最重要条件かわからなくなります。優先度が高い指示は冒頭に、低いものは末尾に配置しましょう。


3つの技術を組み合わせる

実務では、マークダウン・XML・文章力の3つを状況に応じて組み合わせます。以下は「障害報告書の下書き作成」を依頼するプロンプトの実例です。

<role>
  あなたはITインフラ部門の技術文書ライターです。
  読者は技術知識のない経営層を想定してください。
</role>

<task>
  以下の障害ログをもとに、社内報告書の下書きを作成してください。
</task>

<constraints>
  - 専門用語は使わない(使う場合は括弧内に説明を添える)
  - 文体は敬体(です・ます調)
  - 全体を600字以内に収める
  - 原因は断定せず「〜と推定される」と書く
</constraints>

<log>
  [障害ログをここに貼り付ける]
</log>

<output_format>
  ## 発生概要(2〜3文)
  ## 影響範囲(箇条書き)
  ## 原因と対応(3〜4文)
  ## 再発防止策(箇条書き2点)
</output_format>

設計のコツ
プロンプトは一発で完成させようとしないことが大切です。まず最小構成で動かし、出力を見て不満な箇所にだけ条件を追加していきます。設計書と同じ「仮説・検証・改善」のサイクルを回すのがコツです。


まとめ:現場で使える3原則

原則 内容
構造 MD/XMLで情報を切り分ける
具体 曖昧語を数値・条件に変換する
制約 やってほしくないことを先に書く

プロンプトは「AIとの会話」ではなく「AIへの仕様書」です。仕様書が明確であるほど、出てくる成果物の品質は上がります。
XMLはAIに掘り下げてもらいながら作成すると簡単に仕上がります。まずは最小構成で動かして、
使いながら育てていきましょう。

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この記事を書いた人

電気・通信設備管理の会社員。
読書、ゲーム、筋トレが趣味な、どちらかといえば一人でいる方が
落ち着くタイプです。
会社という枠の中で働きながら、いつか自分のペースで生きたいと思い、
ブログを始めました。「記録は資産になる」そう信じて、転職活動、読書や日常をここに淡々と書き残していきます。

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