40代で転職を決めた理由

9年間、一円も給料が上がりませんでした。

これは愚痴でも誇張でもなく、私の10年近いキャリアの事実です。終身雇用を植え付けられた就職氷河期に社会に出た世代として、仕事があることへの感謝と、転職への漠然とした恐怖が、長い間踏み出せずにいました。

この記事では、電気設備のメンテナンス業に10年携わってきた40代の私が、なぜ転職を決意したのかを率直にお伝えします。同じような境遇にいる方の、何かしらのヒントになれば幸いです。

目次

氷河期終盤世代、電気設備メンテ10年、そして40代

就職氷河期終盤に社会へ出た私は、「正社員になれるだけありがたい」という空気の中でキャリアをスタートさせました。紆余曲折を経て、現在の電気設備メンテナンスの仕事に就いたのは30代前半のこと。気づけば10年が経っていました。

商業施設や街なかに設置された電気設備を点検・保守する仕事です。社会インフラを支える仕事として、それなりの誇りを持って働いてきました。しかし40代中盤に差し掛かった今、「このままでいいのか」という問いが、無視できないほど大きくなっていきました。

業務への違和感

電気設備メンテナンスと聞くと、専門的で技術的な仕事をイメージする方も多いかもしれません。実際、その側面はあります。ただ、日々の業務の大半を正直に振り返ると、「決まった手順での点検」「消耗品の交換」「清掃」の繰り返しでした。

設備を安定して動かし続けることは、確かな価値のある仕事です。

しかし10年同じことを続ける中で、私の中に「これは本当に自分が成長している仕事なのか?」という疑問が積み重なっていきました。

キャリアの天井を感じた、4つの理由

① 障害の根本原因を知ることができない構造

設備に問題が起きたとき、詳しい原因はメーカー側しか情報を持っていません。現場の私たちには「この部品を交換してください」という指示が下りてくるだけ。なぜ壊れたのか、どういう仕組みで問題が起きたのか、深く知る機会がほとんどありませんでした。

② 設定や調整のやり方を体系的に学べない

設備の設定ツールや調整方法について、体系だった教育の機会はありませんでした。先輩の見様見真似、あるいはマニュアルをひたすら読むだけ。「こういう理屈だからこう設定する」という理解より、「これはいつもこうやっている」という経験則だけが積み上がっていきました。

③ 少し環境が変わると対応できない

手順の暗記と経験則に頼ったスキルは応用が利きません。担当する現場が変わったり、見慣れない設備に当たったりすると、途端に不安そうにする同僚の姿を何度も見てきました。長期間働いてきたのに、なぜこれほど不安なのか。その問いの答えが「知識ではなく作業を積み上げてきたから」という限界を感じる瞬間がありました。

④ 「ただの交換要員」だとわかったとき

10年働いてわかったのは、ただの交換要員だったということです。部品が消耗したら交換する。設備と同じように、人間も「使えなくなったら替える」という構造の中にいた。それに気づいたとき、これ以上同じ場所にい続けることへの違和感が、抑えきれなくなりました。

9年間、給料が上がらなかった

冒頭に書いた通り、9年間昇給はゼロでした。物価は上がり、生活コストは増える一方で、手取りは変わらない。「頑張れば報われる」という言葉が、年々空虚に聞こえるようになっていきました。

会社や業界全体の将来性にも不安を感じていました。技術の変化が速い時代に、今の自分のスキルセットで食べていけるのか。そして何より、このまま定年まで働いた未来を想像したとき、そこには「ただ同じことを繰り返す20年」しか見えませんでした。

自己投資を続けた:「会社が育ててくれないなら自分でやる」

環境への不満はあっても、ただ愚痴を言い続けることだけはしたくありませんでした。会社が育ててくれないなら、自分でやる。そう決めて、できる範囲で自己投資を続けてきました。

資格の取得

電気工事士や施工管理技士など、電気・工事系の資格をコツコツ取得してきました。現場での実務に直結する知識を、資格学習を通じて体系的に整理することができました。会社から評価されなくても、資格は自分のキャリアを証明する客観的な根拠になります。

読書、内省、思考力の強化

技術書だけでなく、色んなジャンルの本も幅広く読んできました。意識したのは「物事の前提や認識を問い直す習慣」を持つこと。「なぜこうなっているのか」「本当にそれが正しいのか」と立ち止まる思考の癖は、どんな環境でも通用する力だと信じていました。

技術が深まりにくい職場環境だったからこそ、人として成長することに時間とエネルギーを注いできました。
それは今、自分の確かな財産になっていると感じています。

転職活動でやったこと:AIをフル活用した準備

転職活動では、AIツールを積極的に活用しました。職務経歴書の構成を考える際には、自分の経験を箇条書きで入力してAIに整理・文章化してもらい、そこから自分の言葉に書き直す、という作業を繰り返しました。

面接の準備にもAIは役立ちました。想定される質問への回答を練習し、フィードバックをもらいながらブラッシュアップする。40代での転職活動は情報収集から準備まで手間がかかりますが、AIを使うことでひとりでも効率よく進められました。

転職先への期待:スキルを深めたい

転職先は電気通信工事の会社です。これまでの経験を活かしながら、
より技術の深いところまで関わっていける仕事を選びました。

「なぜそうなるのか」を理解した上で仕事ができる環境、設定や構成の理屈を体系的に学べる環境、そういった場所で、これまで積み上げてきた資格や思考力を武器に、さらに段成長していきます。

まとめ:同じ悩みを持つ40代の方へ

40代での転職が難しいかどうか、不安はありました。
ただ結果として、転職先は決まりました。

9年間昇給がなく、定年まで同じ作業を繰り返す未来しか見えなかった。
それだけは事実です。
悩んでる時間はもったいないです。
動きながら考えて軌道修正すればいいだけです。
それに転職活動は、合否に関わらず自分の市場価値を知るいい機会でもあります。
まずは動いてみることをおすすめします。

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この記事を書いた人

電気・通信設備管理の会社員。
読書、ゲーム、筋トレが趣味な、どちらかといえば一人でいる方が
落ち着くタイプです。
会社という枠の中で働きながら、いつか自分のペースで生きたいと思い、
ブログを始めました。「記録は資産になる」そう信じて、転職活動、読書や日常をここに淡々と書き残していきます。

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